大腿骨頭・頸・大転子:近位端だけをじっくり読む
Nov 04, 2026
大腿骨全体を見ると、近位端の小さな違いを見落としがちです。今回は右大腿骨の近位端を拡大し、関節をつくる面、細くなる部分、筋が付く隆起を分けて観察します。
A4横向きで印刷できます。お手本の次のページが、同じ指示線を使った名称空欄ワークです。図版はクリックして拡大できます。
最初に、骨名と筋名を分ける
Bは骨の部位名、Mは筋付着部です。図の向きと左右を確かめてから、骨の位置を先に学びます。原画の赤線は保持し、骨の境界線と混同しないようにします。指示線の先は代表位置で、付着域や骨の面全体の広がりは周囲の形と合わせて読んでください。
骨の位置を確認する:Bのお手本
丸い大腿骨頭は寛骨臼と関節し、その外側へ大腿骨頸が続きます。大転子は外側の大きな隆起、小転子は後内側の突出です。前面には転子間線があり、後面の転子間稜とは区別します。[1,2]
大腿骨頭窩は骨頭上の小さなくぼみで、大腿骨頭靱帯の付着に関係します。「窩があるから筋が付く」とは限りません。今回のMは小殿筋と大腰筋を選び、骨の部位名と筋付着部を別ページにしました。
| 番号 | 骨の部位名 | 位置を探す手がかり |
|---|---|---|
| B01 | 大腿骨頭 | 寛骨臼と関節 |
| B02 | 大腿骨頭窩 | 骨頭上の小さなくぼみ |
| B03 | 大腿骨頸 | 骨頭と転子の間 |
| B04 | 大転子 | 外側の隆起 |
| B05 | 小転子 | 後内側の突出 |
| B06 | 転子間線 | 前面で大小転子を結ぶ線 |
筋付着部を別に確認する:Mのお手本
| 番号 | 筋名 | この図で示す骨側の付着 |
|---|---|---|
| M01 | 小殿筋 | 停止:大転子の前面 |
| M02 | 大腰筋 | 停止:小転子 |
この表は図で示す側の付着です。筋全体の起始・停止を両方網羅する一覧ではありません。[2]
名称を記入して、淡く塗ってみよう
①骨頭・頸・大転子・小転子を順に指さす。②Bの名称を記入する。③骨頭の関節面と転子の領域を異なる淡色で区別する。④Mの筋名と停止部を記す。⑤全体図を見たときにも同じ近位端を探す。
PDFのお手本ページを隠し、空欄ページだけで取り組んでください。最初に鉛筆で名称を書き、答え合わせの後で淡く着色すると、修正しやすくなります。原画の赤線や細い骨の輪郭が隠れるほど濃く塗らないようにします。
答えと、説明するときのポイント
骨頭は内側、大小の転子は頸と骨幹の移行部の目印です。図は右大腿骨の前面なので、紙面では骨頭が右にあります。小殿筋は大転子の前面へ、大腰筋は小転子へ停止します。骨頭窩は筋付着のMではなく、骨の目印Bとして答えます。
古典図を読むときの注意
拡大図は原画の近位部だけを表示しています。全体の大きさや頸体角を測定する教材ではありません。Mは代表例で、大転子に付く筋をすべて示すものではありません。
明日の復習:図を見ずに一言で説明する
名称だけでなく「どちら側にあり、何を根拠に見分けたか」を一文で書きます。正答数と、迷ったB・M番号を残してください。翌日は図の配置を変えて再回答し、番号だけを覚えていないか確かめます。
図版と参考文献
図版提供・日本語注釈:Kazuhiro Kurosawa。Grayの古典図をもとに、提供された原画を保持して日本語名称と指示線を加えました。現代の名称・部位の説明を[1]、原図と付着部を[2]で照合しています。
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