上腕骨の前と後を見抜く、3つの観察ポイント
Oct 31, 2026
上腕骨を見て「前面か後面か」を答えるとき、赤線の数だけに頼っていませんか。近位端・骨幹・遠位端の3か所を順に見ると、別の図でも向きを説明しやすくなります。
A4横向きで印刷できます。お手本の次のページが、同じ指示線を使った名称空欄ワークです。図版はクリックして拡大できます。
最初に、骨名と筋名を分ける
Bは骨の部位名、Mは筋付着部です。図の向きと左右を確かめてから、骨の位置を先に学びます。原画の赤線は保持し、骨の境界線と混同しないようにします。指示線の先は代表位置で、付着域や骨の面全体の広がりは周囲の形と合わせて読んでください。
骨の位置を確認する:Bのお手本
第1の目印は近位端の大結節・小結節と、その間の結節間溝です。第2は後面を斜めに走る橈骨神経溝。第3は遠位後面の深い肘頭窩です。前面の遠位端には鉤突窩と橈骨窩があり、後面の肘頭窩とは位置と形が違います。[1,2]
丸い上腕骨頭は内側を向き、肩甲骨の関節窩と関節します。骨頭の向きだけで前後を決めず、遠位端の窩を合わせて判定しましょう。図Aと図Bは同じ左上腕骨を別の面から見たものです。
| 番号 | 骨の部位名 | 位置を探す手がかり |
|---|---|---|
| B01 | 上腕骨頭 | 近位端・内側を向く |
| B02 | 大結節 | 近位端の外側 |
| B03 | 小結節 | 近位端の前方 |
| B04 | 結節間溝 | 大小結節の間 |
| B05 | 鉤突窩 | 遠位前面・滑車の上 |
| B06 | 橈骨神経溝 | 骨幹後面を斜めに横切る |
| B07 | 肘頭窩 | 遠位後面の深い窩 |
| B08 | 上腕骨滑車 | 尺骨と関節する部分 |
筋付着部を別に確認する:Mのお手本
| 番号 | 筋名 | この図で示す骨側の付着 |
|---|---|---|
| M01 | 肩甲下筋 | 停止:小結節 |
| M02 | 三角筋 | 停止:三角筋粗面 |
| M03 | 上腕筋 | 起始:上腕骨前面の遠位部 |
この表は図で示す側の付着です。筋全体の起始・停止を両方網羅する一覧ではありません。[2]
名称を記入して、淡く塗ってみよう
①近位端・骨幹・遠位端の目印を一つずつ囲む。②Bの名称を記入する。③前面の結節間溝と後面の肘頭窩を異なる淡い色で示す。④Mの欄に筋名を書き、起始か停止かを文章でも答える。
PDFのお手本ページを隠し、空欄ページだけで取り組んでください。最初に鉛筆で名称を書き、答え合わせの後で淡く着色すると、修正しやすくなります。原画の赤線や細い骨の輪郭が隠れるほど濃く塗らないようにします。
答えと、説明するときのポイント
結節間溝が見える図Aは前面、肘頭窩が大きく見える図Bは後面です。橈骨神経溝は後面を読む追加の根拠になります。大結節と小結節は骨の部位名です。肩甲下筋は小結節へ、三角筋は三角筋粗面へ停止します。「結節間溝に上腕二頭筋が停止する」は誤りで、長頭腱が通ることと骨への付着は区別します。
古典図を読むときの注意
この教材は代表的な目印と一部の付着筋を選んだものです。筋の全起始・全停止、神経の走行範囲を網羅する図ではありません。古典図のtrochleaはここでは上腕骨滑車を意味します。
明日の復習:図を見ずに一言で説明する
名称だけでなく「どちら側にあり、何を根拠に見分けたか」を一文で書きます。正答数と、迷ったB・M番号を残してください。翌日は図の配置を変えて再回答し、番号だけを覚えていないか確かめます。
図版と参考文献
図版提供・日本語注釈:Kazuhiro Kurosawa。Grayの古典図をもとに、提供された原画を保持して日本語名称と指示線を加えました。現代の名称・部位の説明を[1]、原図と付着部を[2]で照合しています。
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