寛骨は一枚の骨? 3つの区域を色で読み解く

Nov 03, 2026
寛骨を3つの区域で読む。古典図を活かした学習教材。Kazuhiro Kurosawa

成人の寛骨は一つの骨に見えますが、腸骨・坐骨・恥骨という3つの部分から成ります。筋付着部を表す赤線を骨の融合線と取り違えず、代表的な目印から区域を考えてみましょう。

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最初に、骨名と筋名を分ける

Bは骨の部位名、Mは筋付着部です。図の向きと左右を確かめてから、骨の位置を先に学びます。原画の赤線は保持し、骨の境界線と混同しないようにします。指示線の先は代表位置で、付着域や骨の面全体の広がりは周囲の形と合わせて読んでください。

骨の位置を確認する:Bのお手本

右寛骨・外側面。骨の部位名のお手本。Kazuhiro Kurosawa。

図は右寛骨の外側面です。上に広がる部分が腸骨、後下方が坐骨、前下方が恥骨です。3つの部分は寛骨臼の領域で合わさります。大きな閉鎖孔は恥骨と坐骨に囲まれ、寛骨臼は大腿骨頭を受ける関節のくぼみです。[1,2]

上前腸骨棘と下前腸骨棘は、名称が似ていますが別の突起です。上前腸骨棘には縫工筋、下前腸骨棘には大腿直筋の直頭が起始します。骨の位置を先に覚えると、筋付着の違いを説明しやすくなります。

番号 骨の部位名 位置を探す手がかり
B01 腸骨稜 腸骨の上縁
B02 上前腸骨棘 前方上部の突起
B03 下前腸骨棘 上前腸骨棘の下
B04 寛骨臼 大腿骨頭を受けるくぼみ
B05 坐骨結節 後下方の大きな隆起
B06 恥骨上枝 閉鎖孔の前上方
B07 閉鎖孔 恥骨・坐骨に囲まれる孔

筋付着部を別に確認する:Mのお手本

右寛骨・外側面。筋付着部のお手本。Kazuhiro Kurosawa。
番号 筋名 この図で示す骨側の付着
M01 縫工筋 起始:上前腸骨棘
M02 大腿直筋・直頭 起始:下前腸骨棘
M03 中殿筋 起始:腸骨外面の前・後殿筋線間

この表は図で示す側の付着です。筋全体の起始・停止を両方網羅する一覧ではありません。[2]

名称を記入して、淡く塗ってみよう

①上・前・後を図の周囲に記す。②Bの名称を記入する。③腸骨・坐骨・恥骨の区域を淡い3色で大まかに塗る。④筋の赤線を融合の境界線として使っていないか確認する。⑤Mのページで縫工筋と大腿直筋を比較する。

PDFのお手本ページを隠し、空欄ページだけで取り組んでください。最初に鉛筆で名称を書き、答え合わせの後で淡く着色すると、修正しやすくなります。原画の赤線や細い骨の輪郭が隠れるほど濃く塗らないようにします。

答えと、説明するときのポイント

図の右が前方、左が後方です。広い上部が腸骨、坐骨結節を含む後下部が坐骨、前方の閉鎖孔縁をつくる部分が恥骨です。成人骨の図だけから融合線を正確に描く課題ではありません。寛骨臼周辺の3つの区域を説明できることを重視します。

古典図を読むときの注意

三色塗りは構成を理解するための概略です。赤線は筋付着部として保持し、骨の発生学的境界とは区別します。大腿直筋には寛骨臼上方からの反回頭もあり、M02は直頭を示しています。

明日の復習:図を見ずに一言で説明する

名称だけでなく「どちら側にあり、何を根拠に見分けたか」を一文で書きます。正答数と、迷ったB・M番号を残してください。翌日は図の配置を変えて再回答し、番号だけを覚えていないか確かめます。

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図版と参考文献

図版提供・日本語注釈:Kazuhiro Kurosawa。Grayの古典図をもとに、提供された原画を保持して日本語名称と指示線を加えました。現代の名称・部位の説明を[1]、原図と付着部を[2]で照合しています。

  1. OpenStax. Anatomy and Physiology 2e. 8.3 The Pelvic Girdle and Pelvis. Houston: OpenStax; 2022. 本文
  2. Gray H. Anatomy of the Human Body. 20th ed. Lewis WH, editor. Philadelphia: Lea & Febiger; 1918. Fig. 235. 関連章1

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